親が食べなくなってきた…どうする?|デイでは毎回、記録しています

親が食べなくなってきた、どうする?|デイは毎回記録している・食事量は体調のサイン・「半分残した」をメモ 親の介護
💬 わらびもち
こんにちは、わらびもちです。デイサービスで介護職員と生活相談員を兼務しています。今日は「食べること」の話です。

「親が、前より食べなくなってきた」。
これ、心配になりますよね。

病院に行くほどなのか、様子を見ていいのか。
そこが分からないから、もやもやするんですよね。

デイサービスでは、食事量を毎回記録しています。
落ちてきた方には、その日のうちに動きます。

その中身を、そのまま置いておきます。
家でできることも、最後に1つだけ。

テレビで見た、112歳の「元気の秘訣」

で、それが思っていたより普通の話でした。

2026年9月15日は「老人の日」でした。

北海道の最高齢は、根室市に住む山本ソノさん。
1914年生まれの112歳だと、テレビで知りました。

紹介されていた元気の秘訣が、「3食しっかり食べること」。
おやつも残さないそうです。
大好物はお肉だとか。

・・・特別な健康法ではなかったんですね。

※ このニュースは UHB北海道文化放送(2026年9月15日配信)を参考にしています。

私のデイにも、100歳と101歳の方がいます

ここで「あ、やっぱりそうか」と思ったんです。

私が働いているデイサービスには、100歳の方と101歳の方がいます。
このお二人、本当によく食べます。

介護の仕事を長くやってきて、ひとつだけ言えることがあります。

長生きな人に共通するのは、食が良いことです。

よく動く方、よく笑う方。
思い当たることは、ほかにもあります。

ただ、いちばん確実に重なっているのは食事です。
食べる方は、ほんとによく食べます。

よく食べる方は、だいたい元気です。
90代でも、できることはたくさんあります。
その話はこちらに書きました。

▶ 90代で、いとも簡単に針に糸を通す人がいます|9月21日は認知症の日

ちなみに北海道で100歳以上の方は、5,433人です。
全国では東京都、神奈川県に次いで3番目に多い人数でした(厚生労働省の資料・PDF)。

テレビでは「過去最多」と伝えていました。
思っていたより、ずっと多いですよね。

反対に、食べなくなるとどうなるか

ここからは、あまり明るくない話です。

食卓にすわった高齢の女性が、ごはんを半分ほど残して頬に手をあて、元気のない表情をしている

デイでは、よく食べる方が多いです。
ところが、体調の良くない日はまるで違います。

原因があるときは、決まって手を付けません。
一口で終わり。

「今日は食欲ないなあ」で流せる話ではありません。
食事量が落ちたこと自体が、体調のサインになっています。

だからデイは、食事量を毎回記録しています

地味です。地味だけど、これがいちばん効きます。

デイサービスでは、食事量を毎回記録します。
その日ごとに、どれくらい食べたかを残します。

毎回やっているので、落ちてきたかどうかが分かります。
「今日は少なかった」ではなく、「先週から続いている」が見えるんです。

落ちてきたら、まず本人に聞き取りをします。
体の具合はどうか。

そのあと、家族に伝えます。
タイミングは、帰りの送迎のときです。

デイには、毎日必ず家族と顔を合わせる場面があります。
ここが通所サービスの強みだと思っています。

デイサービスの職員が、エプロンとメモ帳を持って家族にその日の様子を伝えている

施設から通っている方なら、その施設の担当者に伝えます。
そして、連絡帳にも書きます。

📝 連絡帳のこと(呼び方がいろいろあります)
その日の様子を書いて、家族にお渡しするノートです。
事業所によって「れんらくノート」「サービス提供記録」など、呼び方がちがいます。
お手元のノートに食事の欄があれば、そこが今日の話とつながります。
食べない日に、デイがしていること。毎回記録する・本人に聞き取り・その日の手当て・帰りの送迎で伝える、の4ステップ

食が進まない日に、デイがしている3つのこと

引き出しは、そんなに多くありません。

  • おやつを、少しでも食べてもらう
  • 甘い飲み物を飲んでもらう
  • 常備している栄養ゼリーを摂ってもらう

栄養ゼリーは、いつも置いてあります。
「今日はご飯は無理そうだな」という方に出します。

食が進まない日の3つの手当て。おやつ・甘い飲み物・栄養ゼリー

なぜ「少しでも」と言うのか

栄養のためだけではないんです。

理由は、お昼の服薬です。

お薬を飲む方には、できるだけ何か摂ってもらいます。
だから「少しでも食べてもらう」なんです。

おやつや甘い飲み物、栄養ゼリー。
あれは、その代わりでもあります。

「少しでも食べさせてください」。
そう言われても、ピンと来ないかもしれません。

現場には、こういう理屈があるんです。
栄養と、お薬の両方なんですよね。

⚠️ ここは大事なところです
いま書いたのは、あくまでデイサービスでの対応です。
空腹のままお薬を飲んでよいのか、その日は抜いてよいのか。
これは医療の判断になります。
ご家庭で迷ったときは、必ずかかりつけのお医者さんか薬剤師さんに確認してください。
私は医師ではないので、ここから先は判断できません。

食べられなくなったあと、どうなるか

これは、あまり言いたくないことです。

私の実感でいうと、こうです。

食べられなくなった方は、大体はそのあと体調が悪くなります。
そしてデイをお休みすることが多いです。

ただ、ここは言い切れません。

一時的なもので、また元に戻る方も一定数います。
原因が分からないまま、そのまま様子を見ることもあります。

だから「食べないと必ず悪くなる」とは書けません。
そこは、はっきり言っておきます。

私が言えるのは、ひとつだけです。
食事量が落ちたことに早く気づけると、その分だけ手が打てます。

原因を突き止めるのは、私たちの仕事ではありません。
お医者さんの仕事です。

現場が分かるのは「減った」という事実だけ。
その事実を、早く渡すところまでが役目だと思っています。

家では、たぶん誰も記録していません

今日いちばん持ち帰ってほしいのは、ここです。

デイは食事量を毎回記録します。
仕事なので、当たり前にやっています。

では、ご自宅はどうでしょうか。
たいてい、誰も記録していません。

残っているのは「最近あんまり食べてない気がする」という感覚だけ。
その感覚は、あとから確かめられません。

やることは簡単です。
カレンダーの隅に「半分残した」と書くだけ。

家族の女性が、壁のカレンダーに鉛筆で書き込んでいる

アプリもノートもいりません。
ボールペン1本で足ります。

1週間たって「半分」が並んでいたら、それは変化です。
ケアマネさんやお医者さんに、そのまま見せられます。

「なんとなく食べてない気がします」と言うより、ずっと伝わります。
紙に残っているだけで、話が早くなるんです。

何を書けばいいのか

難しく考えなくて大丈夫です。

私が家族なら、こう書きます。

  • 日付
  • ごはんをどれくらい食べたか(完食/半分/ひと口)
  • おかずをどれくらい食べたか

これだけです。
「昼 半分」なら4文字で済みます。

続けるコツは、完璧を目指さないことだと思います。
忘れた日は空欄でいいです。

空欄があっても、書いてある日だけで比べられます。
ゼロか100かじゃないんです。

すでにデイを使っている方は、送迎のときに聞いてください。
食事の様子は記録していますから、お伝えできます。

おわりに

長くなりました。すみません。

長生きの秘訣は、そんなに複雑じゃないのかもしれません。
3食しっかり食べる。

112歳の山本さんも、私のデイの100歳の方も、そこは同じでした。

今日の話は、この5つです。

  • 長生きな方に共通するのは、食が良いこと
  • 体調が良くない日は、決まって手を付けない
  • デイは食事量を毎回記録して、帰りの送迎で家族に伝える
  • 食べない日は、おやつ・甘い飲み物・栄養ゼリーで補う
  • 家では「半分残した」とメモするだけでいい

記録は、残していないと比べられません。
比べられないと、気づくのが遅れます。

だからこそ、食べる量が減ってきたら見逃さないでほしいです。
特別なことはしなくていいです。

「今日は半分残した」をメモするだけ。
それが、いちばん強い一手だと思います。

💬 わらびもち
今日も読んでくれてありがとうございました。うちの母サナエちゃんの食事も、これからちゃんと見ていこうと思います。
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